空き家を長期間放置してしまうと、老朽化や近隣トラブル、さらには資産価値の低下にもつながりかねません。
できるだけ早い段階での売却が、空き家を資産として活かす第一歩になります。

特に今が売却のチャンスと言える理由は、以下の点が挙げられます。

国の「空き家対策」が加速している

国や自治体では空き家問題の深刻化を受け、「特定空き家」に指定された建物に対して固定資産税の軽減措置を打ち切る方針や、空き家活用の補助制度を導入しています。

一方で、相続から3年以内の売却で税負担を軽減できる「空き家特例」もあるため、早期売却は経済的なメリットも大きいのです。

解体や修繕コストの高騰

近年、建築資材や人件費の上昇により、空き家を解体するコストや修繕費用も上がりつつあります。
そのため、「使わない建物にコストをかけるより、今のうちに手放すほうが賢明」という判断をする人も増えています。

 ニーズの多様化による売却チャンスの拡大

地方や郊外の空き家でも、「リノベーション前提で購入したい」「古民家を活用したい」という買主が増えているため、現況のままでも売却できるケースが広がっています。

不動産会社による直接買取や、空き家マッチングサービスの普及も追い風となり、「売れにくい空き家」の売却がしやすくなっています。

建物の状態を確認しよう

空き家を売却する際は、まず建物の状態を把握することが大切です。

家は長年住んでいないと、見えない部分で劣化が進んでいることがあります。

以下のような点をチェックしておきましょう。

・雨漏りやシロアリ被害の有無

・設備（給湯器、トイレ、電気など）の故障

・外観（屋根、外壁）の損傷

大規模な修繕は必要ない場合でも、最低限の清掃や整理整頓をすることで、印象は大きく変わります。

書類や権利関係の確認

スムーズな売却には、権利関係の整理も必須です。

以下のような書類や手続きを準備・確認しておきましょう。

・登記事項証明書（所有者や抵当権の確認）

・固定資産税納税通知書

・相続登記が済んでいるか（相続による取得の場合）

不明点がある場合は、早めに司法書士や不動産会社に相談すると安心です。

空き家の売却には、大きく分けて3つの方法があります。

それぞれの特徴を知って、自分に合った方法を選びましょう。

現況のまま売却する

建物が古くても、取り壊さずにそのまま売る方法です。

買主がリフォームや建て替えを前提として購入するケースが多く、解体費用などの負担がないのがメリットです。

ただし、建物の状態によっては売却価格が下がる可能性もあります。

更地にして売却する

空き家を解体して、更地として売る方法です。

土地としての価値が評価されやすく、買い手が見つかりやすいという利点があります。

ただし、解体費用がかかる点と、固定資産税の軽減措置が外れる場合がある点には注意が必要です。

これは、住宅が建っている土地には、固定資産税が減額される軽減措置が設けられているためです。

不動産会社に買取を依頼する

「とにかく早く手放したい」という方におすすめなのが、不動産会社による直接買取です。

仲介とは異なり、すぐに売却が決まるため、スピード重視の方には最適です。

市場価格よりはやや低めになる傾向がありますが、仲介手数料がかからないのも魅力です。

周辺環境の情報も伝える

空き家を購入する人にとっては、建物だけでなく周辺環境も重要な判断材料です。

最寄り駅までの距離や、近隣のスーパー、学校、病院などの情報を整理しておくと、購入希望者に好印象を与えることができます。

価格設定は慎重に

スムーズに売却を成功させるためには、適正価格に設定する必要があります。

高すぎると売れ残り、安すぎると損をする可能性があるため、不動産会社による査定を受け、相場を把握したうえで価格を決めましょう。

売却後の税金にも注意

空き家の売却では、譲渡所得税がかかる場合があります。

ただし、一定の条件を満たせば、空き家特例などの税制優遇制度が適用されることも。

売却前に専門家に相談し、節税できるか確認しておくことをおすすめします。

空き家の売却には、建物の状態確認から手続き、売却方法の選定、価格設定など、やるべきことがたくさんあります。

だからこそ、不動産のプロに相談することで、的確なアドバイスとサポートを受けることができ、安心して売却活動を進められます。

「空き家をどうすればいいかわからない…」とお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

あなたにとって最適な売却プランをご提案いたします。